集合写真(参加者総数32名)
パナソニック ライティングデバイス株式会社
今回は、大阪府高槻市にあるパナソニックライティングデバイス株式会社様のご厚意で蛍光灯および樹脂成型品製造工場の見学を実現することができた。
蛍光ランプには微量の水銀が使用されており、2023年の「水銀に関する水俣条約」第5回締約国会議(COPS)において、一般照明用蛍光ランプの製造および輸出入を2027年末までに段階的に禁止することが国際的に合意された。これを受け、国内主要メーカーも蛍光ランプ事業の終了を進めており、パナソニックグループにおいても蛍光灯の生産終了方針が示されている。今回の見学は、長年日本の照明産業を支えてきた蛍光ランプ製造ラインを実際に見学できる貴重な機会となった。尚、1951年に生産開始以降、蛍光灯累計生産数:55億本(<内訳>直管:34億本/丸管:16億本/その他計:5億本)を数え、電球累計生産数は33億個という膨大な数量の生産を実施してきた。
同社は2027年9月末をもって蛍光ランプの製造販売を終了する予定であるが、これまで培ってきた光源技術や製造技術を基盤として、従来のBtoC中心の事業からBtoB分野へと事業転換を進めている。展示ルームの内容も従来の蛍光ランプ主体の展示から新規事業製品の紹介へと変化しており、今後さらなる刷新も予定されているとのことであった。会社概要説明からも将来を見据えた前向きな事業方針が感じられた。
工場見学では、1980年代半ばより稼働している蛍光灯製造ラインを見学した。生産開始当時から高いレベルで自動化が実現されており、改善を加えながらも40年以上を経た現在も生産を支えていることに、パナソニックの優れたエンジニアリングカと先見性を感じた。また、作業エリアごとの仕切り設置や空調設備の導入、給水設備の充実、飲料を購入しやすい環境整備など、働く人に配慮した職場づくりが積極的に進められていた。また、8月の暑い日であり火を使う職場でありながら思いのほか暑さは感じられず、遮熱対策に工夫を練っていることに感銘を受けた。
安全活動についても、スロープ開始位置への注意表示や、階段の最上段・最下段を目立つ色で表示するなど、危険箇所を分かりやすく「見える化」する工夫が随所に見られた。災害防止に向けた地道な取り組みの重要性を改めて認識する機会となった。
今回の見学会では、事業環境の変化に対応する企業の変革への取り組みだけでなく、安全活動や作業環境改善、生産技術力の高さ、そして来訪者への配虜に至るまで、多くの学びを得ることができた。会員各社にとって大変有意義な勉強会となり、今後の事業運営や改善活動を進めるうえで大いに参考となる見学会であった。
遮熱対策や作業者がお金をかけずに職場環境を改善する試みなど、会員企業の取り組みを披露する機会の創出提案や、さらなる会員間の交流を深める意味で、宿泊型交流を含む開催地案の提案があった。