「SPS法を用いたCu-W複合材の研究」

東邦金属株式会社
本田 晃

 
1.概要
Cu-W複合材は、接点材料、放電加工用電極、ヒートシンクなどに使用される金属材料である。一般的にはWポーラス体に溶融したCuを浸透させる方法(溶浸法)で製作されるが、この方式にはCuの融点以上の高い温度が必要となり、少量の製品を作製するにはエネルギー効率が悪くなる。少量製品を作製する手段としてSPS法を用いて試作を行ったところ、通常の溶浸法を用いたサンプルとは熱的特性で異なる挙動を示した。本研究ではSPS法を用いて作成したCu-W複合材の挙動について報告する

2.実験方法
今回の実験はWにCuの粉末を乾式混合で15wt.%~30wt.%の所定の割合で配合し、SPS装置による焼結を行い試料を作製した。作製したサンプルの物性測定を行い、溶浸法で作製したサンプルとの比較を行った。

3.実験結果
 3.1 焼結密度
  

 3.2 熱伝導度
  

 3.3 熱膨張係数
   
4.結果
 1. Cu量が20wt.%以上ならばSPS焼結による緻密化が可能。
 2. Cu量が30wt.%で、ほぼ熱伝導の理論値を達成できた。
 3. 線膨張係数は500℃までほぼ変化はなく、500℃~800℃で抑制される。