「災害が多かった2018年の夏」

東芝マテリアル株式会社
代表取締役社長 青木 克明

  今年の夏は、立て続けに自然災害 が発生しました。6/18には大阪北 部地震が発生して5名の方がお亡 くなりになりました。7月中旬には 西日本豪雨により死者221人、行 方不明者 9 人となりました。西日 本では梅雨明け直後から猛暑が始 まりました。この猛暑でも7/24の 総務省消防庁発表では65名の方が お亡くなりになりました。その後、9月に入り、台風21 号により大阪を中心として大きな被害が発生、総務省消防 庁発表では死者9名、9/6未明に起きた北海道胆振東部地 震では、死者41名という大災害が発生しました。

 亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害 を受けられました地域の皆さま及び関係者の皆さまに謹ん でお見舞いを申し上げます。

 地震との因果関係は無いとは思いますが、豪雨・台風・ 猛暑は、地球温暖化の影響が確実に出てきていると思われ ます。豪雨や台風の際には、日頃の備えや情報入手による 早めの避難が重要です。猛暑に関しては、水分補給、体の 冷却、屋外活動の中止など、熱中症対策をして命の危険か ら逃れる必要があります。

 さて私の中では災害に分類してしまった、今年の猛暑で すが、7/23には5年ぶりに国内最高気温記録を塗り替え ました。埼玉県熊谷市で14時16分に41.1℃を観測。こ の気温は2013/8/12の高知県江川崎の41.0℃を上回るも のだそうです。私が住んでいる横浜では、熊谷で国内最高 記録が出た同日の気温は37.2℃と体温を超えるものでし た。ちなみに横浜の記録は2016/8/9の37.4℃のようです。

  この2018年の猛暑は何が原因で発生したかということですが、インターネットを検索すると以下のようなことが 記載されていました。 8/2の読売新聞(YOMIURI ONLINE)によると、猛暑の原 因はチベット高気圧とフィリピン沖気流だそうです。記事 を引用すると、「7月の記録的猛暑の原因は、大気の上層 と下層の両方で、日本列島に高温をもたらす条件が重なっ たためだ。地球温暖化による平均気温の上昇も影響したと みられる。気象庁によると、猛暑の一因となったのが、フ ィリピン沖からの気流だ。これが大気上層の偏西風を北に 押し上げ、大陸のチベット高気圧が張り出しやすくすると ともに、大気下層の太平洋高気圧の勢力も強めた。その結 果、2個の高気圧が重なって列島を覆う形となり、晴天が 増えた。大気上層からの下降気流も影響した。下降気流が 生じると、地表の空気が圧縮されて温度が上がる。今回は チベット高気圧の気流と、フィリピン沖から来た気流が列 島上空で合わさって強い下降気流となり、列島の大気を暖めた」ということのようです。

  また、8/4の日本経済新聞電子版によると、インド洋の 異変についても触れられておりました。記事を引用すると 「今夏の日本の記録的な猛暑は、インド洋で起きた海水温 の異変が関係しているとの見方が浮上している。ダイポー ルモード現象と呼ばれ、通常は高い東部で低く、西部で高 くなっている。その影響が日本に伝わり、猛暑をもたらす 2つの高気圧の勢力が強まった。」ということです。

  2つの記事をまとめると、「チベット高気圧」と「太平洋 高気圧」の2つの高気圧が、上と下で重なり日本列島の上 空を覆っていたということです。いつもならチベット高気 圧は本州上空まで張り出すものではなく、これらの高気圧 は重ならずに存在しているのに、今年は偏西風の蛇行によ りチベット高気圧がそのまま張り出してきてしまったため に、2つの高気圧が重なった状態が異常なまでに長く続い たようです。「いつもなら」と記載しましたが、異常ではな くて、地球温暖化による気候変動ととらえる方が自然だと 言えるのではないでしょうか?今年の梅雨が異常に早く明 けてしまったのも、この太平洋高気圧の影響のようです。

 世界に目を向けると、@北欧の北極圏で30℃超え、A アルジェリアのサハラ砂漠で51℃超え、Bカリフォルニ ア州デスバレーで52℃超え、ロサンゼルス近郊で48℃超 えなど、日本だけではなく世界的規模で猛暑が発生してい ます。

  このような状況ですので、熱中症は他人事ではありません。 我々の業界では、高温の炉などがあり、製品を作るために職 場が例年以上に暑い状況になってしまったところが多々あっ たのではないかと思います。弊社も様々な取り組みをここ数 年行ってきましたが、今年の猛暑には完全な対策ができず、 現場の従業員には苦労をかけてしまいました。今年の経験は 来年に生かさねばと大反省をしている次第です。

  さて、私の趣味のゴルフでは、この夏大きな水筒と氷嚢、 塩飴等を準備する方が確実に増えました。更に、キャディ さんにはユニフォームの中にメッシュ製のベストを着て、 そのポケットに保冷剤を入れて身を守る方もいらっしゃい ました。今年は、私自身も氷嚢を用意して身体を冷やしな がらプレーしました。これを弊社の現場でもトライアルし てみたところ、少しは役立ったようです。

 9月に入り少しずつ気温は下がってまいりましたが、さ まざま災害も発生している中、会員様の職場に置かれまし ても、安全と健康第一で今年度を乗り切られることを願っ ております。

 末筆になりますが、改めまして、この夏の災害で被害を 受けられました地域の皆さま及び関係者の皆さまが、一日 も早く日常生活を取り戻されることを祈念いたします。


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