「週末は別人」

東邦金属株式会社
取締役社長 三喜田  浩

  あわただしく仕事に追われる 日々、時には青空の下で気分を 一新したいものです。「長生きす るのだったら 健康でないと」とだれもが抱いている ことです。

 男性の全国平均寿命は80.98年、健康年齢は 72.14年で、約9年の差が出る。少しでも、この 差を近づける為、誰しも食事や運動に気を付けて健 康寿命を延ばそうとするものの、なかなか思うよう にはいかないものが世の常である。
 適度な運動の仕方も、人によりさまざまであるが、 私はたまの週末を利用して、稲作等の物作りにチャ レンジしている。運動とは言えないがおおいに気分 転換になる。

 稲作をすると体を良く動かす。草を刈り、耕し、 肥料を運ぶ等をすると足腰が鍛えられ、太陽にも十 分浴びることができる。また、野菜や稲の成長を眺 めていると気持ちも穏やかになる。

 実家のある下関の農地には大根やニンジン・ゴボ ウの根菜類、白菜やキャベツ・春菊などの葉菜類、 夏にはトマト・ピーマン・なす・キュウリといった 果菜類を少しずつ植えている。

  収穫は天候や虫・野鳥などに左右され、雑草も思 ったより早く成長するので、手間がかかり経験しな いとわからない事が多い。日々、自然に学び、人に 学び、土に学ぶから農業は本当に奥が深いものだと 思う。

  3年前から、近所の方に手ほどきを受けながら稲 作を始めた。私の所有する農地は5反(1,500坪) 程度で、稲作は疎植法(37本/坪)を応用しているので労働時間や経費は大幅に縮小される。

 毎年4月後半から稲作の準備を開始し苗をつく る、6月初めには田植え、9月後半には収穫・籾摺 りといった5ケ月間の作業であるが、田植をして から収穫までの期間の水・除草・害虫の防除等の管 理が大変である。良い苗をつくる事とこの成長期間 の管理がお米の品質・収穫量に欠かせない重要な事 で、多くの農家の皆さんが苦労して努力していると ころでもある。そして、ようやく収穫も終わった田 んぼは稲の切株が残った状態となる。

 こうなると、見た目には「稲作の1年が終わった」 という感じになる。

 このように、農作業は心身の健康維持・増進にも 効果があるが、多世代で共有すれば様々な世代に良 い影響がでてくる。田植えや収穫の多忙時期には家 族総出で子供達も加勢してくれるので、子供達にと っても、食物を育てる楽しさ、生命の大切さを自分 で考える機会にもなる。

 また、高齢者(経験者)は自分の経験・知識を若 者に伝える場になり、我々の世代にとっても自分の 将来を考える良い時間にもなる。地域の活性化の為 にも農地と人を結びつけ、健康社会の種まきになる と考え、また今年もチャレンジしたいと思ってい る。


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